人事制度の中でも重要な等級制度って一体なに?詳しく解説

プレゼン

人事制度の中でも特に重要なものに、等級制度があります。
等級制度は他の人事制度と関わりがあり、人事制度の骨格ともいわれるほど重要な制度です。
この記事では等級制度について詳しくご紹介します。

等級制度とは

等級制度とは、職務遂行能力や、職務、役割、成果などの基準に応じて、社員を1~10等級までに振り分ける、序列化の制度のことを指しています。
中小企業であれば6~9等級まで、1000人以上の社員を抱える大企業であれば8~10等級まで、というように、企業の規模が大きくなるに連れて等級数は増える(振り分けが細かくなる)傾向があります。

等級制度の目的

人材を等級ごとに分けて序列化することで、スムーズに人事評価や与える報酬の決定、昇格の可否などを決定できるようになります。
逆に序列化しておかないと、これらに支障をきたすことになります。
等級制度は評価項目や基準が明確のため客観的な視点を持てますが、これがないばかりに合理的な評価がなされないおそれがあります。
たとえば、身内贔屓や能力がないものの昇格などが横行することになりかねません。
等級制度は人事評価制度や賃金制度(報酬制度)などにも関わる、人事制度にとって核となるものです。

等級制度の作り方

組織運営上の役職、本部長や部長、課長といったものとは別物ですが、企業によっては7等級が本部長、6等級が部長というように、等級と役職をイコールとしているところもあります。
しかし、部長は6~7等級、課長は5~6等級、というように、各役職に幅を持たせることもできます。
これによって、同じ役職でも等級による差ができ、役職のみでない客観的な判断が可能になります。
なお、等級制度の作り方には例として以下のような作り方があります。

 

名称 特徴
職務等級制度 価値の高い職務をしている社員に高い等級を与える制度。欧米でよく採用される。
能力等級制度 社員の職務遂行能力を測定し、その能力の高さによって等級決定する制度。ここでいう能力とは、特定の分野ではなく職務全般に関わるものである点に注意。
役割等級制度 社員一人ひとりに役割を明確にし、役割に応じて等級を与える制度。上記2つの中間に位置する評価方法。