人事制度を整備して理想の組織をつくりましょう!

ガッツポーズ

人事制度は企業や組織を運営していく上で絶対に欠かせないものです。
しかし、現状人事制度が有効に稼働している企業というのは決して多くありません。人事制度が半ば形骸化している企業もあれば、そもそも人事制度そのものが制定されていない企業もあります。

多くの経営者は、事業の遂行と進行ばかりに意識がいきがちです。もちろん、そちらも最低限企業を運営する上で必要なことに変わりはありませんが、人事制度を軽視したまま運営を続けていてもいずれ瓦解するだけです。
それは具体的にいえば、経営者と労働者の衝突、そして労働者同士の軋轢。それによって生産性が著しく降下し、当初思い描いていたビジネスモデルは幻と化してしまうのです。

そうならないためにも、人事制度は一刻も早く整備し、構築し、そして見直していくべきなのです。
組織運営を長期的なビジョンで見ること、そして明確な将来像を描くこと。
それはどの企業にも絶対に必要なことなのです。

一人ひとりを適切に評価する

人事制度の在り方は企業によって異なります。しかし、共通するのは「公正な評価基準」が必要だという点だけです。
これは労働者に働く環境を与える上で「当然の話」ではありますが、これを適正に実施している企業は意外と少ないものです。

それは何故かというと、人事制度の運用には専門的な知識が求められ、そして第三者の視点で物事を見つめられる「目」が必要だからです。

そのため、人事制度を構築して整備していく上で、第一に考えるべきは「組織の業務に対する公正な判断基準」です。
それには業務への理解度を高めることが求められます。どういった方法、プロセスで業務をこなし、どのような形で成果を挙げているか。それが組織の方針と合致しているか。その点をしっかりと把握して「見える化」していくことが、理想の人事制度に近づける第一歩となるでしょう。

適材適所を徹底する

人にはそれぞれ個性や特性というものがあり、得意とすること・不得意とすることは異なります。
人事制度が確立されていない組織にありがちなのが、一人ひとりの特性を把握できずに、能力を十分に発揮できない環境に労働者を押し込めることです。
言うまでもないことですが、そういった環境で生産性が高まるはずもありません。

では、何故こういったことが起こりうるのかといいますと、やはり労働者に対する理解や分析が足りていないからでしょう。
それぞれの労働者がどのような知識や技術を持ち、経験を持ち、そして考え方を持つか。それをリサーチして分析し、その特性がどのような業務において最大限発揮されるかを把握していないからこそ、十分に実力を発揮できない労働環境を生んでしまうのです。

「適材適所」という言葉があります。人は置かれる環境、任される業務によって発揮されるパフォーマンスは全く変わってきます。労働者を扱う管理職も含め、企業サイドがどれだけ「ヒト」を理解しているか、そういった基本に立ち返ることが人事制度には欠かせないものなのです。

人材の成長を後押しする

人事制度は組織と人材の成長を後押しするためにも非常に重要な要素となります。
上記で挙げた「適切な評価」と「適材適所」の遵守がもたらす効果の一つは、労働者のモチベーション向上です。人間は、自分を正しく評価してくれる環境を求める習性があります。
自分の力が最大限発揮できる業務に配属され、その上で日々の業務に対する正当な評価と報酬が得られれば、特別な教育制度など敷かなくても勝手に労働者は成長していくものなのです。

逆にいえば、人事制度が万全に整備されていない企業は、どれだけ表向き教育に力を入れていても人材の成長は見込めないでしょう。
人事制度は、いわば企業と組織の「心臓」にあたる部分といえます。