人事制度の再構築によって正当な評価と対価を組織に還元
理想的な人事制度というのは、つまるところ「同一労働同一賃金」という言葉に尽きます。
かみ砕いた表現をするなら、「働いた分だけお金をください。」という言葉ですね。
本来言うべくもない当然の話なのですが、雇用形態が多様化した現代において、この考え方が遵守されている企業は意外と少ないものです。
人事制度を見直し、再構築していく上でこの「同一労働同一賃金」と正面から向き合っていかなければなりません。
体のいいコストカットの手段として、仕事量や時間に見合わないお給料でヒトを雇うことはやめにしましょうというのがこの同一労働同一賃金の考え方で、理想の人事制度に欠かせない問題なのです。
同一労働同一賃金という言葉
人事制度の再構築にあたって、この同一労働同一賃金の考え方は前提として着手しなければいけない問題です。
雇用形態や所属に関わらず、労働に対する正当な対価を支払うというのは言うべくもなく当然の話ですが、未だに年齢や勤務年数等の仕事内容とかかわりのない部分で賃金が変わってしまう風土が日本社会には残っています。
これは労働基準法でも明確に定められた原則であると当時に、組織の軋轢を生じさせないために必要不可欠な要素となっています。正しい人事制度の在り方として、ヒトを正しく評価し、成果に応じて適性な報酬を還元する。ただそれだけのことなのです。
とはいえどのような基準と方向性でヒトを評価するか。それは配置や運用といった前のステップの段階で大きく変わってきますし、やはりビジョンと計画性を持っておくことが重要といえます。
この同一労働同一賃金の考え方を企業とヒトが同じ視点で持てるようになれば、理想の人事制度の構築にグッと近づけることでしょう。